今回ご紹介するのは、上記のタイトルどおり、「チームワーク」に関する360度評価の活用事例です。

しかし、「チームワーク」というテーマとしては、意外な会社でもあります。

外資系企業の代表格であるゴールドマン・サックスです。

“意外”などと表現すると失礼なのかもしれませんが、正直、「ゴールドマン・サックス」と聞けば、私だけでなく多くの方々も、個人業績を重視し自己アピールを尊重するといった、まさに「チームワーク」とは対極にあるような会社をイメージされるのではないでしょうか?

以下の記事は、もう3年も前の記事ですが、非常に興味深い内容です。

注目すべき内容をピックアップします。

− チームワーク重視を金看板に据えており、「『I did』、私がやったと言うな、『We did』と言え」というカルチャーがある。

− チームワーク重視の理由は、お客様が求めるベストなサービスを素早く提供するには、瞬時にプロジェクトチームを結成し、しかもグローバルベースで展開することが必要であるため。

360度人事評価制度を導入。ボスの適正な評価と社員の納得性を高めることが目的。毎年1回、入社直後の社員から経営トップまでの全社員が対象。

− 実施結果はレビューにまとめられ、上司にフィードバックされる。上司は、部下のレビューを見て、ビジネス上のスキルはどう評価されているのか?チームワークはどうなのか、などを把握し、どういう評価を下すべきか考える。そして、来期に向けて部下をどういうふうに伸ばしていくのかを真剣に考えて部下との面談に望む。

レビューは、同社が最大の価値を置くチームへの貢献度も一目瞭然となる。仮に、チームでの主導権を取りたいがために教えるべき点を教えていなければ痛い目に遭うことになる。

− 360度評価結果は、上司の横暴な言動を牽制するだけではなく、「社員にとっても自分はフェアに評価されていると思う」という重要な機能も果たしている。

※プレジデント(2006年12月18日号)の溝上憲文氏のレポートより引用

http://www.president.co.jp/pre/backnumber/2006/20061218/1186/

記事は約3年前に書かれたものですが、基本的な姿勢は今でも変わっていないと思います。

個人的に非常に印象に残ったことは、

「お客様へ高い品質のサービスを提供するためには、チームワークが必要である」

「360度評価の対象者が、全社員であること」

「チームワークを組織に浸透させるための手法としても活用されていること」

などです。

強い組織は、「強い想い」があり、「それを実現させる施策」を愚直に実行されている。

強い組織づくりのために、「360度評価」を有効に、そして真摯に活用されている。

本気で組織を強くしたいと思っていらっしゃるのだな…。

改めて、そんなことを感じた私なのでした。

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