「評価制度」って聞いて、どんなイメージをお持ちですか?
私は、いろいろな企業の人事制度改正を支援する中で、現場の方々に対して上記の問いかけをすることが多いです。
そこで戻ってくる答えは、「給料を決める仕組み」とか、「年に1回の定例行事」とか、「上司が仕事をチェックするもの」とか、中には「嫌なもの…」なんていうのもありました(苦笑)。
そうなんです。
いろいろ感じることはあるものの、あまり良いイメージを持たれていないのですよね、「評価制度」って。
「評価制度」って、本来は3つの役割があるのだと思います。
1つ目は、「活動の目指すべき方向を示す役割」です。
会社が従業員に期待している行動、成果を実現するためにとって欲しい行動や活動の方向を指し示すものです。
2つ目は、「活動の進捗をマネジメントする役割」です。
活動の途中で違う方向に行ってしまいそうな場合、正しい方向に軌道修正するためのものです。
これは、“部下育成”にも通じることです。
3つ目は、「活動結果を測定し、報酬につなげる役割」です。
その測定結果は賃金制度に渡され、そこで給与や賞与を支払うための情報として使用されます。
上記3つは、ビジネスの基本サイクルである「Plan」「Do」「See」に対応しているとも言えます。
そして上記3つは、どれ1つとして欠かせない大事なものなのです。
しかしながら、実態はどうか…?
3つ目の「活動結果を測定し、報酬につなげる役割」としか、理解されていません。
1つ目、2つ目の役割を機能させることで、評価制度は最大限の効果を発揮し、それによって人材は活性化し、そして強化されていくのです。
しっかりと評価制度を機能させれば、人材に関するほとんどの問題は解決するのではないかと思ってしまうくらいです。
人事部の皆さん
御社の評価制度において、1つ目、2つ目の役割はしっかりと機能していますか?
改めて考えてみてください。