身にこたえる厳しい経済環境ですね。
この厳しい状況は、まだまだ数年間は続くのではという見方が多いようです。
いずれにせよ、この不況に負けないように従業員、会社ともに変革していかなければなりません。
ダーウィンの「変化に最も対応できるものが生き残れる」という言葉が、今のビジネス界にも当てはまるような、そんな気さえしてしまいます。
経営者は、従業員に対して言っています。
「今こそ、変わろう!変わらなければならない。
今の仕事のやり方を見直し、自らの行動を変革してこの不況を乗り切ろう!」
表現は違うものの、上記のようなニュアンスで社員を叱咤激励している経営者は少なくはないようです。
しかし、冷静になって、ふと考えてしまいます。
「それで本当に現場の従業員に伝わると思っているのだろうか?」
「気合は大事だけど、結局、何が言いたいのかな?」
「一般論ではなく、もう少し具体的なメッセージが必要なのでは?」
「本気で現場の従業員に変わって欲しいと思っているのだろうか?」
“どんな行動”を“どんな風”に変えることを期待されているのでしょうか?
現場では現場なりの苦労によって、これまで自分達なりに行動を変えてきた人達もいるのではないでしょうか?
その方々に「行動を変革しろ!」と言われても、何をどう変えればよいのか、悩まれてしまうのではないでしょうか?
経営者の曖昧で漠然としたメッセージは、現場従業員にとっては単なるスローガンとしてしか伝わっていないことが多いものです。
似た例では、「我社は、顧客満足が第一」といった経営者のメッセージを思い浮かべてしまいます。
また、「みんなで世界平和を!」も同じようなレベルであり、そのことに対して反対する人は誰もいませんが、そのメッセージを受けて具体的に行動を起こす人は必ずしも多いとは言えません。
今、会社に求められる変革とは、具体的にはどんな行動を取ることなのか?
これまでの行動と違って、何をどう変えるべきなのか?
経営者のメッセージを現場に伝えるために、「360度フィードバック(360度評価)」も上手く組み合わせて活用するのにな…と、いつも思ってしまうの私なのです。